武田氏関係の本について

最近は怒濤のよう出版されていますが、徐々に追加していきたいと思います。ここでは研究書と読みやすい本に分けておきました。
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1.研究書

平山優・丸島和洋編 『戦国大名武田氏の権力と支配(岩田書院、2008年)
若手研究者による論文集。近年、武田氏研究は戦国大名研究のなかで一番進んでいるのではないでしょうか。本書は、個別細分化している研究状況で、戦国大名の基礎的検討を武田氏を素材として行うことをねらいとしています。他の大名についても、同様な検討が必要になるのではないでしょうか。

栗原修 『戦国期上杉・武田氏の上野支配』(岩田書院、2010年)
上野国を舞台に、上杉氏と武田氏の領国支配について考察したものです。武田氏では、真田幸綱・信綱・昌幸、そして箕輪城代の内藤昌秀・昌月についての論文が収録されています。なお論文は、改訂されているので、要注意です。

丸島和洋 『戦国大名武田氏の権力構造』(思文閣出版、2011年)

2.読みやすい本(おすすめ度は★3つで最大評価)

平山優 『川中島の戦い 上』『川中島の戦い 下』 (学習研究社、2002年) ★★★
学研M文庫ですが、トンデモ本かと思わないでください。著者は、研究者で、内容は確かです。川中島合戦だけではなく、合戦の前提となる武田氏の信濃経略についてかなり詳しく書いてあります。

平山優 『山本勘助』 (講談社、2006年) ★★☆
同じ著者によるものです。勘助は実在か否か、といった論争があることから、著者も執筆すべきかどうか迷ったらしいです。学術的に記述がなされていますので、勘助について考える際には、読むべき本でしょう。

鴨川達夫 『武田信玄と勝頼文書にみる戦国大名の実像』 (岩波書店、2007年) ★★☆
著者は、『山梨県史』にも携わるなど、現在、武田氏関係古文書の原物に多く触れている研究者の一人といってよいでしょう。本書も、原物の研究を踏まえて、様々な新説を提示しています。ですから、サブタイトルに「文書にみる」とか「実像」とか付けているのでしょう。ただし、重箱の隅をつつくように、他人の研究の揚げ足を一々とるような書き方は、いかがかと思われます。新書のような本では、一般の人を啓蒙するような内容を選択するべきで、論争、あるいは先行研究の誤りを正すのであれば、先行研究と同じ土俵である論文の形をとるべきであると考えます。職務上、原物に触れる機会を多く持てる立場であるならば、もっと論文を書くべきでしょう。

柴辻俊六 『信玄の戦略 組織、合戦、領国経営』 (中央公論新社、2006年) ★★☆

高橋修 『異説 もうひとつの川中島合戦 紀州本「川中島合戦図屏風」の発見』 (洋泉社、2007年) ★★★
「異説」なんて付いていると、トンデモ本かと思いがちですが、内容はいたってまじめです。著者は、戦国合戦図屏風について第一人者といってよい存在です。越後流軍学の祖宇佐美定祐について、かなりのことが分かります。宇佐美は、紀州藩に抱えられた軍学者です。紀州の殿様徳川頼宣は、将軍家への対抗心を異常に持ち、将軍家が採用した甲州流軍学に対して越後流軍学を奨励するために、宇佐美にさまざまな理論武装を仕立てさせます。その一つが「川中島合戦図屏風」であるそうです。

笹本正治 『川中島合戦は二つあった 父が子に語る信濃の歴史』 (信濃毎日新聞社、1998年) ★★☆

長野県飯山市編 『川中島合戦再考』 (新人物往来社、2000年) ★★☆

小林計一郎 『武田・上杉軍記』 (新人物往来社、1983年) ★☆☆

柴辻俊六・平山優編 『武田勝頼のすべて』 (新人物往来社、2007年) ★★★
執筆陣は、ほぼ研究者です。

山梨県韮崎市教育委員会編 『新府城と武田勝頼』 (新人物往来社、2001年) ★★☆

上野晴朗 『定本武田勝頼』 (新人物往来社、1987年) ★★☆

藤本正行 『武田信玄の謎』 (吉川弘文館、2006年) ★★★
武田信玄のイメージが変わります。

柴辻俊六 『武田信玄合戦録』 (角川書店、2006年) ★★☆

一ノ瀬義法 『武田信玄終焉地考』 (教育書籍、1988年) ★☆☆

笹本正治 『武田信玄』 (ミネルヴァ書房、2005年) ★★☆

柴辻俊六 『武田信玄 その生涯と領国経営』 (文献出版、1987年)★★☆

磯貝正義 『定本武田信玄』 (新人物往来社、1982年) ★★☆

渡辺世祐 『武田信玄の経綸と修養』 (新人物往来社、1971年) ★★☆

おすすめ度は私見ですので、内容は実際にお確かめ下さい。
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