展示情報:埼玉県立文書館

文書館収蔵文書展
「関東管領上杉氏と埼玉の戦国武将」

会期:平成29年11月3日(金)~12月10日(日)
※月曜日は休館

会場:埼玉県立歴史と民俗の博物館 季節展示室

埼玉県立文書館が収集してきた中世文書を中心に、埼玉県の戦国時代と関わりの深い関東管領上杉氏とその配下に属して活躍した埼玉の戦国武将に関する文書を展示。なお会場となる埼玉県立歴史と民俗の博物館では、特別展「上杉家の名刀と三十五腰」が同日程で開催中です。
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展示構成:
第一部 関東管領上杉顕定の時代(Ⅰ 関東管領と享徳の乱/Ⅱ 山内・扇谷上杉氏同族の争い 長享の乱)
第二部 関東管領上杉憲政の時代(Ⅰ 揺れる古河公方家と関東管領/Ⅱ 北条氏の侵攻と河越合戦/Ⅲ 長尾景虎から関東管領上杉輝虎へ)
エピローグ 上杉景勝と御館の乱

埼玉県立文書館

図録紹介:富山市郷土博物館

『特別展 謙信 越中出馬』

「謙信を英雄視しない」展覧会の図録です。

A4版59頁 フルカラー 平成29年9月16日発行 1,000円

【目次】総論 越中からみた上杉謙信/本展のキーパーソンー謙信とその好敵手たちのプロフィール/第一部 謙信VS信玄/第二部 謙信VS一向一揆/第三部 謙信VS信長/おわりに「謙信 越中出馬」その後

→ 富山市郷土博物館


大義名分を重んじ、私利私欲の戦いはしなかった「義」の武将謙信は英雄ではなく侵略者であったという視点に立った展示です。総論では、十度にわたる上杉氏の越中攻略(侵略?)について、要領よくまとめられており、概説としては有意義なものとなっています。その主張は、当初謙信の越中出馬は同盟者を助けるという大義名分のもとに行われたが、その後は謙信願文に見られるように「分国」化という領土欲むき出しで戦争を進めていったというものです。
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戦国大名の国外戦争をどのように捉えるのかという問題は、戦国大名の本質に関わる重大な問題であり、難問です。天文期にいたり国外戦争が活発化していく時、戦争のきっかけの多くは合力要請にもとづくものであり、大名は同盟者の安全を保障する代わりに、徐々に主従関係を築いていくことになります。謙信の関東出兵も「味方中」からの合力要請でした。「分国」とは、戦国大名の本国及び影響下にある他国を合わせた範囲を示すものと考えれば、その分国の平安を神に祈るのは筋が通りますし、また脅かすものがあれば排除するために武力を動員するのは当然であると思います。ですから、戦国大名にとって合力要請を無視することは、自己の存在意義にも関わることとなり、ひいては分国の崩壊につながる危険をはらんでいたと思われます。

まあ、立場により見方は変わるのが歴史の常ですから、越中の反謙信方にとっては上杉氏が「凶徒」であるのは間違いないでしょう。

それから、本書の参考文献にもれがあるので追加しておきます。栗原修「上杉氏の隣国経略と河田長親」(同著『戦国期上杉・武田氏の上野支配』岩田書院、2010年収録)は、関東支配や越中支配で重要な役回りを担った河田長親を通して、上杉氏の分国支配について検討したものです。

買って良かった? ★★★★☆

展示情報:仙台市博物館

特別展「伊達政宗ー生誕450年記念

会期:平成29年10月7日(土)~11月27日(月)

休館:10月9日、11月27日を除く毎週月曜日

展示構成:プロローグ 描かれた「独眼竜」/第I章 戦国武将 伊達政宗―1567~1600/第II章 政宗を取りまく人びと―家族と家臣たち/第III章 仙台藩主 伊達政宗―1601~1636/第IV章 政宗の素顔―武芸・文芸・趣味・嗜好/エピローグ 政宗の死とその後

図録:2,200円

→詳細は仙台市博物館



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